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2017年10月6日(金)   テーマ: 新納翔「Peeling City」制作ブログ

[PeelingCity_book #3]飯沢耕太郎さんを訪ねた夜のこと

2017.7.20 写真集食堂めぐたまにて

こんにちは。昨日から一気に気温が下がりましたね。金木犀の香りがさわやかな季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

近いうちに更新すると言っておきながら、トホホなおサボりブログとなってしまいました・・・。

写真集『PEELING CITY』は、おかげさまで9月26日(火)に無事に発売日を迎え、ただいま10月7日(土)まで築地・ふげん社ギャラリーにて刊行記念展を絶賛開催中です。

本日10月6日(金)夜7時には、写真評論家の飯沢耕太郎さんと新納翔さんのトークイベントと、刊行記念パーティを開催します。

飯沢さんには、この度写真集にテキストをご執筆いただきました。

編集段階のものを飯沢さんにお見せする機会がありご助言を得たことで、大幅にレイアウトの改善をすることができました。

そして7月12日の夜、飯沢耕太郎さんの蔵書約五千冊が並ぶおうちごはんのお店である恵比寿「写真集めぐたま」にて、編集を一通り終えたものをご覧いただくことができました。

今回は、その時のことを少し書いてみようと思います。

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2017年8月25日(金)   テーマ: 新納翔「Peeling City」制作ブログ

[PeelingCity_book #2]製版と色校正について

印刷立会いのようす。新納さんの表情がすべてを物語っています!

 

こんにちは。『PEELING CITY』制作ブログを立ち上げたはいいものの、しばらくのあいだ更新を怠っており大変失礼いたしました。

この一ヶ月写真集の制作に追われておりましたが、やっと印刷の段階までこぎつけ、今週8/21、22と印刷立会いをおこなっていました。

出来上がりは上々です!!

リアルタイムなレポートをお読みになりたい方は、TwitterやInstagramでタグ「 #peelingcity_book 」をぜひ検索してみてください。新納さんやふげん社がツイートしているのをご覧いただけるかと思います。

 

さて、今日は印刷の前の工程である「製版」と「色校正」についてお話したいと思います。

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2017年8月23日(水)   テーマ: 展示会・イベント 店舗情報 新納翔「Peeling City」制作ブログ

9/26-10/7 新納 翔 写真集『PEELING CITY —都市を剥ぐ—』刊行記念写真展

このたび、これまで山谷、築地と、個別的なテーマで消えゆく都市の風景を撮り続け国内外で発表をしてきた新納翔氏が、より広い視野をもって都市の経験のあり方を提示した、10 年間の集大成となる写真集『PEELING CITY』を、ふげん社より9 月26日(火)に刊行いたします。

刊行に合わせて、弊ギャラリーにおきまして9 月26 日(火)より10 月7 日(土)まで刊行記念写真展『PEELING CITY —都市を剥ぐ—』を開催する運びとなりました。

会期中には、写真評論家で今回写真集にテキストを寄せていただいた飯沢耕太郎氏と作家による「ギャラリートーク」や、新納氏による「築地撮影会」などイベントも開催いたします。

写真展にご来場いただき、ぜひ写真集をお手にとってご覧いただけましたら幸いです。

みなさまのご来場を心よりお待ちしております。

 

■開催概要

新納 翔 写真集 刊行記念展「PEELING CITY —都市を剥ぐ—」

会期:     2017年9月26日(火)~10月7日(土)

火-金 12時〜19時 / 土12時〜17時 / 日・月・祝 定休日

会場:     コミュニケーションギャラリーふげん社

〒104-0045 東京都中央区築地1-8-4 築地ガーデンビル 2F

TEL:03-6264-3665 Mail:info@fugensha.jp

 

■関連イベント

※下記のイベントはすべてご予約制です。ふげん社宛お電話またはメールにてお申し込みください。

電話:03-6264- 3665 メール:info@fugensha.jp

◉10/6(金)19時〜
ギャラリートーク 飯沢耕太郎(写真評論家)× 新納 翔 + 出版記念パーティー

写真集『PEELING CITY』にテキストを寄せてくださった、写真評論家の飯沢耕太郎さんをゲストにお招きして、ギャラリートークを開催いたします。トークの後は、写真集出版記念パーティを開きます。作家を囲み、皆さんでお祝いをしましょう。

日時:10月6日(金)19時〜 ※要予約

参加費(パーティ参加費込み):

【一般チケット】2,000円

【写真集付きチケット】6,500円(内、写真集代5,940円)

 

◉9/30(土)14時〜 新納翔とゆく築地撮影会

二年間築地で警備員として働き、内側から市場を記録していた新納氏のディープなガイダンス付きで、築地を撮り歩きましょう。皆様のご参加をお待ちしております。

日時:9月30日(土)14時〜 定員:20名 ※要予約

参加費:

【一般チケット】2,000円

【写真集付きチケット】6,500円(内、写真集代5,940円)

 

■刊行情報

 

————写真を見て思い出したのは、高梨豊が『カメラ毎日』(1966年1月号)に36ページにわたって掲載した「東京人」である。(中略)高梨豊が「東京人」を撮影したのは、1964年の東京オリンピックの直後であり、東京の環境が大きく変貌していこうとしていた時期だった。そして今、2020年のオリンピックに向けて、東京はふたたび脱皮しつつある。だが、きらびやかな都市の表層を写真で丁寧に引き剥がしていくと、そこには深々とした闇の領域が広がっている

(収録テキスト:飯沢耕太郎『都市の表層を剥ぐ』より)

日本の都市は少しも構築的に作られていないので、真実に近づくために、脱構築の方法はおよそ有効ではない。新納氏はそこでPEELINGという方法を考え出した。鋳鉄のもろくなっている上皮がはがれること、剥脱(はくだつ)することという工業用語だ。東京にこの方法をラジカルに適用すると、はがれた上皮の下からすぐにピンク色の皮下質が出てくる。粘液がにじみ出てくる。写真は気配を撮るものという通念を超えて、彼は都市の上皮の下の唯物論的運動を撮ろうとしたのである。

(帯文:文化人類学者 中沢 新一)

新納 翔 写真集 「PEELING CITY」

これまで山谷、築地と、個別的なテーマで消えゆく都市の風景を撮り続け国内外で発表をしてきた、写真家新納翔。
本書は、より広い視野をもって、都市の経験のあり方を提示した、10年間の集大成となる写真集である。

9月26日(火)発売

5,500円(税別)
縦249mm×横255mm×幅17mm|138頁
上製本|クロス装
テキスト:飯沢 耕太郎(写真評論家)
デザイン:伊野 耕一(INO DESIGN)
印刷:渡辺美術印刷株式会社
AGFA社製 ケミカルレスCTPプレートAZURAによる
Sublima240線 高精細印刷
ISBN:978-4- 908955-02- 0

※書店様へ直取引のご案内

About

-僕は背徳感と、社会の外に追いやられたような疎外感を背に、漆黒に飲まれそうな道を何の目的もなくただただ歩いていた

「カメラを持っていると、そうした表層的な社会の中でほんの一瞬、他人には見せてはいけない一面をえぐりとることができる。光の中、人々や都市のさりげない表情、なんとも形容し難い気配、そうしたものの中に本質があるのではないだろうか。そうした断片を集め社会の本質をさらけ出すために、嘘の仮面を剥ぎとり、社会という圧力によって水面下に追いやられた真実をすくい取るようにシャッターを押してきた。」

(作家テキストより)

        

 

■関連ページ

★ 写真集ご注文フォーム

→http://fugensha.shop-pro.jp/?pid=121107689

★ 新納 翔 写真集『PEELING CITY』特設ページ 

→https://goo.gl/ki44hh

★ 『PEELING CITY』制作ブログ

→http://old.fugensha.jp/?infocat=niiro-photobook
-写真集『PEELING CITY』が世に出るまでの記録。ぜひご覧ください。

 

■作家プロフィール

新納 翔  (にいろ・しょう)

1982年 横浜生まれ
2001年 麻布学園卒業
2002年 早稲田大学理工学部応用物理学科入学
2006年 同大学中退
2009年 Gallery Niepceのメンバーに参加(-2010)
2012年 川崎市市民ミュージアムにて写真講座の講師を務める

▶︎HP  ▶︎Twitter  ▶︎Facebook

▶︎Wikipedia  ▶︎コラムPeeling City(連載中)

個展

道脈 (Gallery Niepce,Tokyo 2006.6)
横浜遥か近景 (Garellia Q,Tokyo 2007.9)
Out Line (Garellia Q,Tokyo 2008.2)
Dystopia Nippon (Gallery Niepce,Tokyo 2009.2)
山谷Now (Gallery Niepce,Tokyo 2009.6)
道脈 #2 (Gallery Niepce,Tokyo 2009.8)
Dystopia Nippon #2 (Gallery Niepce,Tokyo 2010.1)
道脈 #3 (Gallery Niepce,Tokyo2010.4)
NoSunnyDays (Gallery Niepce,Tokyo 2010.9)
山谷 (Zen Foto Gallery, 北京 2011.1)
Tokyo Foto (from LibroArte 2012.9)
帳場カメラマンが見た山谷 (広島大学 2012.10)
NoFoundPhotography(Paris, 2012.11)
築地0景 (ふげん社、東京 2015,6)
Another Side (新宿ベルク 2016)
Another Side 2016 ver.2 (渋谷Loft9 2016)

グループ展

vs. Station by Dystopia Photographers (Gallery Niepce 2009.9)
Spicilegium Amecitiae (Totem Pole Photo Gallery 2010.11)
Spicilegium Amecitiae (Totem Pole Photo Gallery 2011)
The Histoic Future 8.4 Yokohama 新納翔×下平竜矢 (大蔵寺 唯摩堂、神奈川)
photobookshow (One Eyed Jacks Gallery – Brighton 2014)
築地ラビリンス 土屋勝義・新納翔二人展 (ふげん社 2016)

出版物

山谷 (2010 Zen Foto Gallery)
Another Side (2012 LibroArte)
築地0景 (2015 ふげん社)
築地ラビリンス (2016 ふげん社)

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2017年7月18日(火)   テーマ: 新納翔「Peeling City」制作ブログ

[PeelingCity_book #1]束見本が出来上がりました。

新納 翔 写真集「Peeling City」特設ページを、本日2017年7月18日(火)にオープンいたしました。

写真集「Peeling City」は、「消えゆく都市の風景」を主題に長年活動を続けてこられた新納翔さんの集大成となります。

これまでの個展「築地0景」(2016年6月)や、記憶に新しい土屋勝義さんとの二人展「築地ラビリンス」(2017年12月)、そして昨年から続いて二期目に突入した写真ワークショップなど、2014年11月に当店をオープンしてからというもの、もはや腐れ縁?と言ってもいいほど、ふげん社と運命を共にしてきた新納翔さん。そんな彼の写真集を出版することが決まったとあらば、ふげん社史上一大イベントと言っても過言ではありません。

弊社は昨年11月から細々と出版活動を始めました。大西みつぐさんの『川の流れる町で』を皮切りに、土屋勝義さんと新納さんの共著『築地ラビリンス』、そして「Peeling City」は第三弾の写真集です。実は、編集、デザインから携わる写真集は、今回が初めてであり、色々な意味で、チャレンジングな一冊です。

発売日9月26日(火)まで約二ヶ月間、こちらのページで制作過程をお知らせしていきたいと思います。1冊の写真集が出来上がるまでをより多くの方々に見届けていただければ幸いです。お付き合いいただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、本日、写真集の「束見本」がふげん社へ届きました!

 

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2017年7月14日(金)   テーマ: 新納翔「Peeling City」制作ブログ

[10.5更新]新納 翔 写真集『PEELING CITY』特設ページ

これまで山谷、築地と、個別的なテーマで消えゆく都市の風景を撮り続け国内外で発表をしてきた、写真家新納翔。

本写真集は、より広い視野をもって都市空間の経験のあり方を示した、2007年から2017年までの10年間の、「都市の表層を剥ぐ」ドキュメンタリーです。

写真評論家の飯沢耕太郎さんにテキストを執筆していただき、文化人類学者の中沢新一さんから帯文を頂戴しました。

デザインは伊野耕一さんが、印刷はふげん社を運営する渡辺美術印刷株式会社が担当しております。

何卒、宜しくお願い申し上げます。


■イベント情報  NEW!!

刊行記念イベント第四弾が、新潟・沼垂の写真集専門書店・BOOKS f3にて開催されます。
1日目は、新潟・沼垂エリアの撮影ワークショップ、2日目は写真集や最近撮影しているシリーズについてなど新納氏の思考を剥いでいくようなトークイベントを開催します。
ご近所の方、是非ご参加いただければ幸いです。

【新納翔と歩く 沼垂撮影会】
日時:2018年10月13日(土)
9:30集合
10:00〜12:00 説明、撮影
12:00〜13:00 お昼、休憩
13:00〜14:00 新納氏による写真セレクト
14:00〜15:00 参加者写真セレクト
15:00〜18:00 講評、質疑応答
定員:8名 参加費:3,000円
持物:ご自身のデジタルカメラ、SDなど記録メディア

【新納翔TALK EVENT】
日時:2018年10月14日(日)
時間:17:00開場 17:30〜18:30
定員:20名
参加費:1,500円(撮影会にご参加いただいたお客様は1,000円)

詳細・ご予約はこちら

■おめでたい話

日本アグフア・ゲバルト株式会社主催「スブリマプラスコンテスト」におきまして、 新納 翔 写真集『PEELING CITY』が審査員特別賞を受賞いたしました。
これからも良質な印刷物の制作に励んでまいります。この度は誠にありがとうございました。(2018.2.7)

■掲載情報

・不思議オカルトwebマガジン「Tocana」にて、インタビュー記事が掲載されました!作家が写真集『PEELING CITY』について忌憚なく語っています。下記リンクからご覧下さい。

バッキバキに剥き出しの“東京”を撮る写真家・新納翔! 圧倒的な都市の“核”を捉えた写真集『PEELING CITY』を語る!

・12月22日号『週間 読書人』掲載、写真評論家タカザワケンジさんの『回顧総評』にて2017年の印象に残った写真表現として『PEELING CITY』が紹介されました。

・オンラインショップ写々者 shashashaのNEWSLETTER1st Decemberにてご紹介いただきました。

・『日本カメラ12月号』誌上で7名の識者によって今年の写真集ベスト5が発表され、『PEELING CITY』が写真史研究家の鳥原学氏によるベスト3に選出されました。(2017.11.22)

・artscapeレビューにて、飯沢耕太郎さんが刊行記念展「PEELING CITY─都市を剥ぐ─」のレビューを掲載くださいました。(2017.11.15)

・『アサヒカメラ』11月号の総力特集「これがスナップだ!」にて新納翔さんが「Chapter 13  新納 翔 あえて中判デジタルを選ぶ」というタイトルで4ページ掲載されています。

・日本カメラ11月号の連載「飯沢耕太郎の歩く写真評論家」にて「今月の注目写真集」に選ばれました。


■過去に開催されたイベント

●刊行記念展示第三弾 in大阪が4/13〜24に開催決定いたしました。→展覧会ページ(gallery 176)

■新納翔写真展「PEELING CITY 都市を剥ぐ」
会期:2018年4月13日(金)〜4月24日(火)
開廊時間:13:00〜19:00
休廊日:4月18日(水)、19日(木)
企画:gallery 176 杉あつよ
協力:ふげん社
会場:gallery 176
〒561-0851 大阪府豊中市服部元町1丁目6−1
阪急宝塚線 服部天神駅(梅田から11分)下車 徒歩1分

★トークイベント 新納翔 × 大西みつぐ「写真家と都市」

1970年代から都市(おもに下町)をテーマに長年作品を発表され続けている木村伊兵衛写真賞作家の大西みつぐさんをゲストにお招きいたします。
両名の撮影のスタンスや、都市との向き合い方の相違から、それぞれの作家性や、時代ごとのスナップ撮影行為の社会的位置づけの変遷、そして現在進行形の「スナップ写真」とは何かが色濃く浮かび上がるトークとなるでしょう。

ぜひ足をお運びくださいませ。

日時:4月13日(金) 19:00〜
出演:新納翔、大西みつぐ(写真家)
料金:1,000円

お申し込みはgallery176まで

 

『PhotobookJP』へご来場いただきました皆様ありがとうございました。(2018.3.9)

●3/1(木)-3/4(日)に開催されるアジア最大級の写真集フェア「Photobook JP」に弊社が初出店いたします!
アジアから世界に発信する気鋭の出版社やアーティストなど約50ブースが一堂に会し、まさに写真集の現在を体験できる場所になります。

毎日豪華ゲストによるトークショーも開催され、会場は賑わう事間違いなし。
弊社のブースでも、写真集を特価で販売しております。会場は横浜 大さん橋ホール です。
皆様是非遊びにいらしてくださいませ!

※ご入場にはCP+入場事前登録(無料)が必要です。ご入場前に必ずご登録下さい。

吉祥寺book obscuraでの刊行記念展示会はお陰様でぶじに幕を閉じました。ご来場いただきました皆様、bookobscuraの皆様、誠にありがとうございました!(2018.2.13)

1/25(木)から、吉祥寺book obscuraにて新納翔『PEELING CITY 都市を剥ぐ』刊行記念展示を開催いたします。先日のふげん社での個展とは異なる切り口で「写真を紐解く」がコンセプトの展示会です。会場は、井の頭公園の先、閑静な住宅街に佇む写真集専門店book obscura。写真集愛あふれる店主がセレクトした本に囲まれた空間を、新納インスパイアの特製コーヒーを片手にお楽しみください。また、会期中は豪華ゲストをお招きしてのトークイベントやオープニングレセプションも開催いたします。皆様あわせてぜひ足をお運びください!

■新納翔『PEELING CITY 都市を剥ぐ 』刊行記念展

会期:1/25(木)〜2/5(月) ←2/12(月)まで延長になりました!!

火・水休廊

会場:book obscura
〒181-0001 三鷹市井の頭4-21-5 #103
JR・京王井之頭線「吉祥寺駅」から徒歩10分

●1月27日(土)17〜20時:オープニングレセプション(入場無料、予約不要)
●2月3日(土)18〜20時:トークイベント新納翔 ×中藤毅彦×タケザワケンジ(参加費2000円(ドリンク込)、要予約)

トークイベントのお申し込みは下記ページよりbook obscuraさんへお願いいたします。

詳細ページ


■刊行情報

———写真を見て思い出したのは、高梨豊が『カメラ毎日』(1966年1月号)に36ページにわたって掲載した「東京人」である

きらびやかな都市の表層を写真で丁寧に引き剥がしていくと、そこには深々とした闇の領域が広がっている———

(収録テキスト:飯沢耕太郎『都市の表層を剥ぐ』より)

 

新納 翔 写真集 「PEELING CITY」

価格:5,500円(税別)

縦249mm×横255mm×幅17mm|138頁|上製本|クロス装

テキスト:飯沢 耕太郎(写真評論家)
帯文:中沢 新一(文化人類学者)
デザイン:伊野 耕一

印刷:渡辺美術印刷株式会社

AGFA社製 ケミカルレスCTPプレートAZURAによる
Sublima240線 高精細印刷

ISBN:978-4-908955-02-0

9月26日(火)発売

 

■本写真集にいただいたコメント

  • 中沢新一(文化人類学者)

日本の都市は少しも構築的に作られていないので、真実に近づくために、脱構築の方法はおよそ有効ではない。新納氏はそこでPEELINGという方法を考え出した。鋳鉄のもろくなっている上皮がはがれること、剥脱(はくだつ)することという工業用語だ。東京にこの方法をラジカルに適用すると、はがれた上皮の下からすぐにピンク色の皮下質が出てくる。粘液がにじみ出てくる。写真は気配を撮るものという通念を超えて、彼は都市の上皮の下の唯物論的運動を撮ろうとしたのである。

  • 飯沢耕太郎(写真評論家)

山谷や築地市場に密着して撮影した写真で知られる新納翔の新作写真集は、東京を中心に、一回り大きな視点で撮影されたスナップショットを集成したものだった。東京オリンピックへ向けて、急速に変化していこうとする都市の表層を引き剥がし、欲望のうごめきを引き出そうとしている。的確なカメラワーク、巧みな写真の配置は、高梨豊の1960年代の名作「東京人」を思い起こさせる。「TOKYO1964」から「TOKYO2020」へ。新納と高梨の写真を比較してみると、2つの時代の「差異と反復」が、シンクロして浮かび上がってくるのではないだろうか。

出典元:日本カメラ11月号 飯沢耕太郎の歩く写真評論家「今月の注目写真集」

  • 大西みつぐ(写真家)

「山谷」、「築地」と、東京の潜在的な質感を入念に撮ってきた新納翔さんの「PEELING CITY」(ふげん社刊)を拝見した。「皮をむく」などという表現よりも、中沢新一氏が印象を記すように、「剥奪」されていく(現在進行形として)都市のイメージが、写真家の疾走感とともに再現されている。同じように都市と時代を走り続けていた故吉村朗を思い出した。彼の作品をまだじっくり検証できていないのが恥ずかしい。

ともあれ、新たなシューターの意欲的な仕事をうれしく思うと同時に、路上でシャッターを押すことの確信を、まだ私もしっかり共有していたいと思った。

  • 田村彰英(写真家)

昔々、サロンピクチャーと言うのが流行った 散々バカにされたもんだ。今のSNSで2段飛ばしと言う白茶けた無内容な写真がそれにあて嵌る。SNSで最近輝く超新星のような写真を発見した新納翔。アクチュアリティーのあるシヤープでコントラストの強い作品である。西日が人物を魔法のように浮かび上がらせ私の心が躍る、ビルの上に重い黒雲が見える作品が私の心を明るくする・・・。輝く新しいドキメントの誕生である。

  • タカザワケンジ(写真評論家)

タカザワさんのブログに全文が掲載されています。以下抜粋いたします。

都市とは何かと考えたとき、人間の集合と、彼らを受け入れる器としての建築や、移動のためのインフラ、情報の集中と拡散といった要素が挙げられる。 『PEELING CITY』  はおそらく撮影時には無意識だったであろう写真が、思索を続けることによって1冊の写真集になっていったと思われる。そう感じさせるだけの「厚み」のある写真集である。

 

 

 

 

■入手方法 ←New!!

下記の《お取り扱い店舗》にてお求めいただくか、Amazon、ふげん社通販ページよりご注文ください。

※ただいま本写真集をお取り扱いいただける書店様を募集中です。「書店様へ直取引のご案内」をぜひご覧いただければ幸いです。

《お取り扱い店舗》

【東京】

・ふげん社(築地)

・book obscura(吉祥寺) https://bookobscura.com/

・タコシェ(中野)  http://tacoche.com/

・銀座 蔦屋書店(銀座) https://store.tsite.jp/ginza/

・Nadiff 本店(恵比寿) http://www.nadiff.com/?page_id=152

・Nadiff BAITEN(恵比寿・東京都写真美術館内) http://www.nadiff.com/?page_id=198

・東京堂書店(神保町) http://www.tokyodo-web.co.jp/

【関西】

・誠光社(京都・河原町丸太町) http://www.seikosha-books.com/

・恵文社一乗寺店(京都・一乗寺) http://www.keibunsha-store.com/

・blackbird books(大阪・緑地公園) http://blackbirdbooks.jp/

「深いコントラスト、東京の匂いさえ漂ってくるような、光と影。中沢新一さんが「粘液がにじみ出てくる」と書いてらっしゃるのには深く頷いてしまう。音を立ててガラガラと崩れ落ちるのではなく、ゆっくりとペリペリと剥がれ落ちていく。」(商品ページより引用)

・梅田 蔦屋書店(大阪) http://real.tsite.jp/umeda/

【甲信越】

・BOOKS f3(新潟・沼垂) http://booksf3.com/

【ほか】

・shashasha 写々者(オンラインショップ) https://www.shashasha.co/jp

・綠光+marüte(台湾)  https://www.isshin-taiwan.com/gallery 

・ふげん社ストア http://fugensha.shop-pro.jp/?pid=121107689

・Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4908955026/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_Dh3tAbK1HPWFS

・・・続々拡大中です。

 

■関連ページ

◉写真展「PEELING CITY —都市を剥ぐ—」展覧会ページ

9月26日(火)〜10月7日(土)に刊行記念写真展を開催いたしました。

たくさんのご来場誠にありがとうございました。

◉『PEELING CITY』制作ブログ

-写真集『PEELING CITY』が世に出るまでの記録。ぜひご覧ください。

 

■新納 翔 プロフィール

1982年 横浜生まれ
2001年 麻布学園卒業
2002年 早稲田大学理工学部応用物理学科入学
2006年 同大学中退
2009年 Gallery Niepceのメンバーに参加(-2010)
2012年 川崎市市民ミュージアムにて写真講座の講師を務める

▶︎HP  ▶︎Twitter  ▶︎Facebook

▶︎Wikipedia  ▶︎コラムPeeling City(連載中)

個展

道脈 (Gallery Niepce,Tokyo 2006.6)
横浜遥か近景 (Garellia Q,Tokyo 2007.9)
Out Line (Garellia Q,Tokyo 2008.2)
Dystopia Nippon (Gallery Niepce,Tokyo 2009.2)
山谷Now (Gallery Niepce,Tokyo 2009.6)
道脈 #2 (Gallery Niepce,Tokyo 2009.8)
Dystopia Nippon #2 (Gallery Niepce,Tokyo 2010.1)
道脈 #3 (Gallery Niepce,Tokyo2010.4)
NoSunnyDays (Gallery Niepce,Tokyo 2010.9)
山谷 (Zen Foto Gallery, 北京 2011.1)
Tokyo Foto (from LibroArte 2012.9)
帳場カメラマンが見た山谷 (広島大学 2012.10)
NoFoundPhotography(Paris, 2012.11)
築地0景 (ふげん社、東京 2015,6)
Another Side (新宿ベルク 2016)
Another Side 2016 ver.2 (渋谷Loft9 2016)

グループ展

vs. Station by Dystopia Photographers (Gallery Niepce 2009.9)
Spicilegium Amecitiae (Totem Pole Photo Gallery 2010.11)
Spicilegium Amecitiae (Totem Pole Photo Gallery 2011)
The Histoic Future 8.4 Yokohama 新納翔×下平竜矢 (大蔵寺 唯摩堂、神奈川)
photobookshow (One Eyed Jacks Gallery – Brighton 2014)
築地ラビリンス 土屋勝義・新納翔二人展 (ふげん社 2016)

出版物

山谷 (2010 Zen Foto Gallery)
Another Side (2012 LibroArte)
築地0景 (2015 ふげん社)
築地ラビリンス (2016 ふげん社)

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〒104-0045 東京都中央区築地1-8-4 築地ガーデンビル 2F
TEL:03-6264-3665 MAIL:info@fugensha.jp

営業時間: 火〜金 12:00〜19:00、土12:00〜17:00(日月祝休)
※2016年より営業時間が変更になりました。

アクセス:
日比谷線「築地駅」3・4番出口より徒歩約5分
日比谷線「東銀座」5番出口より徒歩約5分
有楽町線「新富町駅」1番出口より徒歩約5分
美味しい博多水炊きのお店「新三浦ガーデン」のあるビルの2Fになります。

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